タンザニアで、カーボン・ニュートラルのステークホルダー会議を開催
2024年7月26日、TANJA Co. Ltdは、所在地であるタンザニアの北部のアル―シャ州カラトゥ県(Karatu District, Arusha Region)にて、カーボン・ニュートラルの達成を目指したプロジェクトに関するステークホルダー会議を開催しました。
1.カーボン・ニュートラルの達成を目指したプロジェクトとは
・弊社が農園事業を中核として実施するスマート・ビレッジ・プロジェクトの柱の一つがカーボン・ニュートラルの達成です。タンザニアでは、農村地域を中心に伝統的な三石かまどが家庭の調理熱源として主流ですが、熱効率が悪いため毎日大量の薪が必要になり、環境面・生活面で大きな課題となっています。そこで、TANJAでは、熱効率のよいImproved Cook Stove(ICS)導入プロジェクトを企画。これにより薪の使用量が減少し、CO2排出量の削減、森林保全、煙による目や呼吸器への悪影響の緩和、さらには女性の家事負担(薪集め)が減り、女性のエンパワーメント向上にも繋げる、コミュニティの福利厚生の向上を目指すプロジェクトです。近年、タンザニア政府としても、今後のエネルギー施策として薪の利用量を減らす方針を掲げており、政府方針とも合致しています。
・このプロジェクトを持続的に推進するために、国際認証機関へのカーボン・クレジット認証の申請も計画中です。
2.ステークホルダー会議とは
・プロジェクトを企画・推進するにあたり、地域の政策決定者や利害関係者などコミュニティの代表者からコメントや質問などを提示頂く会議です。地元の人々の目線から、我々のプロジェクトへの賛同と更なる改善に向けた提案を受けるための重要な機会となります。
・対象エリアはアル―シャ州カラトゥ県下の地区(Ward)になり、この地域の関係者を招待しました。参加者は、アル―シャ州行政関係者、各Wardの県評議会議員、区行政官、村行政官、女性グループの代表、NGOの代表です。当日は、事業対象予定地域以外の地区からの参加者もあり、参加者は100名を超えました。このプロジェクトに対する地域の方々の関心の高さを感じることができました。
【会議の様子】
●参加者からのコメント
参加者には、ステークホルダー会議の印象や、プロジェクトに対して良い点、課題点、などについて、アンケートで回答いただきました。アンケート結果から、このプロジェクトへの賛同を確認することができました。
「このプロジェクトは環境に良く、煙を減らすことで目や肺も健康的になる」
「国の政策に沿って、クリーンなエネルギーで薪消費の課題に取り組んでいるのが印象に残った」
「この技術を社会に導入し、大量の薪を使っている女性を助けることができる」
「若者の雇用・環境保全・呼吸器系などの女性の健康問題の削減が良い」
※スワヒリ語での回答を英訳し、さらに和訳したもの。(一部抜粋)
最後の閉会の言葉では、アル―シャ州行政関係者のMr Frank*から以下のというコメントを頂きました。
*Assistant Administrative Secretary (AAS) responsible for Industry, Trade and Investment, Regional Secretariat (RS)
「私はカラトゥ県の人々に、日本から来た親愛なる人々が提供するこのような機会に参画することを強く勧めます。ご存知のように、日本から来た私たちの親愛なるTANJAは、オルディアニ の地域に投資しています。コーヒー、アボカド、マカダミアの大規模農園で、1,760ha以上の土地を所有し、近隣住民、労働者、そして自然環境に対して持続可能な農業の実践に力を注いでいます。環境を保全すれば、地域の自然の魅力は高まります。だからこそ、彼らは環境を守り、私たちにも環境を保護する新しい技術をもたらします。ですから、親愛なるカラトゥ県の皆さん、これはチャンスです。これらの技術を学び、利用し、広めることが私たちの仕事です。私たちの国をより良くするために。ありがとう。」
※スワヒリ語での回答を英訳し、さらに和訳したもの。
今後、こうした地域の代表者ともしっかり連携を取り、地域に根差したプロジェクトとして推進して参ります。