【コーヒー農園:品質向上の様々な取組シリーズ②】ワーカーさんの作業量チェック
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タンザニアでは小雨季が始まりました。日によっては激しい雨が降ります。
TANJA農園のコーヒー品質向上の取り組みシリーズとして、前回はコーヒーの色づきチェックをご紹介しました。
今回は、現地で働いているワーカーさんに対しての取り組みについてご紹介します。
<取組②>ワーカーさんの作業量のチェック
・コーヒーの品質を向上させるためには、「適切な時期」に、「適切な人数」のワーカーさんを配置すること…が、とても重要になります。
・例えば、収穫期には、コーヒーチェリーが赤く熟したら、タイミングを逃さず収穫することがポイントです。少しでも遅れると、あっという間に過熟になりますし、早すぎると緑のチェリーが混ざってしまいます。
・TANJAが運営する前までは、長年の経験に基づいて進められてきたようでした。
(ワーカーさんやスーパーバイザー[=ワーカーさん達のとりまとめ役]に、「どうしてこのようにしていたんですか?」と尋ねると、「今までこうだったから…」という回答がしばしば…。)
そこで、まずは「作業量を正しく把握する」、という、基本のチェックを実施しました。
【検証方法】
・ワーカーさんの作業効率を見るための、収穫スピードのデータ収集を行いました。
・具体的には、ワーカーさんが各エリアで1袋分のコーヒーチェリーを収穫するのにかかった「時間」及び収穫したチェリーの「品質(完熟度)」を確認しました。
【結果】
・このデータ収集により、ワーカーさんたちの作業スピードをより正確に把握することができるようになりました。
・更には、これまで経験則に基づいて行われていた収穫計画が、来期以降はより効率的なワーカー配置計画を検討することができるようになります。
・また、同じワーカーさんでも、熟練者はピッキング速度が早く、かつ熟した実だけを選別して収穫することができる傾向にあることが分かりました。
・ただし、「熟練者」とは、単に年配者であったり、経験年数には依らないケースもあり(若者であっても熟練者レベルのワーカーさんも)、どのようにして「熟練者」を育成していくかが今後のチャレンジになります。
このように、作業量を洗い出すところ一つずつ地道に積み重ね、この広大なTANJAのコーヒー農園の管理の方法を模索しています。
次回は、収穫後の「コーヒーチェリーの管理方法」についてご紹介します。